グラスウール断熱材の施工

木造住宅の壁などに用いられる断熱材にはグラスウールがよく用いられています。

 

このグラスウールの施工方法ですが、実は二通りあります。

①カットされたグラスウールを大工さんが手で入れる方法

②吹込み工法によるもの

この2点は、設計性能的に大差がありません。

 

・・・過去には私も

①のカットグラスウールを使用し、大工さんに丁寧に「手作業」で入れてもらい施工しておりました。

しかし、断熱材にはガラス繊維が含まれているため、その作業を行った日は、手はもとより首元等もチクチク感が気になり入浴してもなかなか解消されません。大工さんの身体のことも考え、全棟「吹込み工法」に切替えました。

施工後の住宅の暖かさの印象が、以前は寒気が差すところも感じられましたが、

吹込み工法に切り替えて以降、暖かさの質があがったと肌で感じました。

 

長期優良住宅や低炭素認定住宅、一次エネルギー消費量等級などの断熱性能計算数値において示されるいわゆる「高性能」は計算数値で示されます。このため、工法が吹込みであっても、手で入れるグラスウールであっても、実は「計算数値的には」問題ありません。

コスト的に安い方は、「手で入れるグラスウール」です。

なので、グラスウール入れ作業をすることに抵抗を示さない大工さんがいる工務店・ハウスメーカーでは、手で入れるグラスウールを採用しているところもあります。

「計算数値的に」性能に問題なく、コスト(原価)が安いためです。

吹き込み工法の施工状況・・壁の中にある電線などもすべて包み込むことが可能
吹き込み工法の施工状況・・壁の中にある電線などもすべて包み込むことが可能
壁・天井(屋根)吹き込み完了のようす
壁・天井(屋根)吹き込み完了のようす
手で入れるグラスウールは配線を包み込むことが出来ないため 温度差(結露のリスク)が生じる
手で入れるグラスウールは配線を包み込むことが出来ないため 温度差(結露のリスク)が生じる
手で入れるグラスウールは丁寧に施工してもスキマが生じるため 温度差(結露のリスク)が生じる
手で入れるグラスウールは丁寧に施工してもスキマが生じるため 温度差(結露のリスク)が生じる