※この記事は2015年4月20日に執筆したブログ記事の転載です。
住宅ローンをお考えの方は、銀行融資かフラット35なのか、一体どちらで借りた方が良いか、なかなか解りづらいのではないでしょうか?
住宅提案を担当している経験から言いますと、勤続年数や年収が安定している方は、銀行を奨励しています。
勤続年数や年収が安定していない方は、銀行の審査が通らない可能性が高いと思われる場合、フラット35を奨励しております。
そもそも、なぜ「銀行を第一」に考えるかと言うと、フラット35の様に、住宅の性能に関する審査が無くても良いですし、手数料が安く、団体信用生命保険料を銀行で負担してくれる場合が多く、それでいて、金利がフラット35と殆ど変らないため、団体信用生命保険料代金分、銀行の方に分があるという認識でした。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
「住宅の省エネ基準も改正」され、状況がやや変わってきたと思われるため、一旦、ここで整理してみようと思います。
★住宅ローンの金額を2500万円、フルローン
返済期間を35年の条件で試算してみようと思います。
フラット35
(フラット35/2250万円+フラットα250万円)
※SBIの2015年4月14日現在の基準金利1.54%を基準に検討
・フラット35S金利Aプラン
35年間 総返済額 31,081,202円 (毎月返済金額 当初10年 70,683円 以後75,331円)
団体信用生命保険料 1,536,000円 (初年度保険料 89,500円以後毎年@2,000円減)
手数料 540,000円
合計 33,157,202円
・フラット35S金利Bプラン
35年間 総返済額 31,685,601円 (毎月返済金額 当初5年 70,683円 以後76,234円)
団体信用生命保険料 1,548,300円 (初年度保険料 89,500円以後毎年@2,000円減)
手数料 540,000円
合計 33,773,901円
・H銀行
※2015年4月14日現在の長期固定金利1.6%を基準に検討
35年間 総返済額 32,666,178円 (毎月返済金額 77,777円)
保証料 258,050円
事務手数料 27,000円
合計 32,951,228円
比較しますと、「フラット35金利Aタイプ」と比較して、団体信用生命保険料を含みで考えますと、「約20万円」銀行側にメリットがありそうです。
フラット35の住宅金融支援機構は、公的機関な為、万が一支払いが滞った場合の取立ては、銀行の様に、「即差し押さえ」等ではなく、割と柔軟な対応がされるので安心と聞きます。
一般に銀行の審査は厳しい為、所得にもよりますが、車のローン等の完済条件が付いたりしやすいですが、同じ状況でフラットの場合は、完済条件が付かないので、審査はフラットの方がハードルが低いと言えます。
例えば勤続年数が2年未満のケースの場合、銀行は保証料が高くなり、プラス約25万となってしまうので、差は殆ど無くなります。
建てる住宅が「金利Aプラン」に該当する住宅の場合、融資の条件自体はほぼ等しい為、上記の特徴を十分にご理解の上、ご採用されると良いと思います。