【特徴】
・屋外でも湿度が高く降雨量が多い。また、戦前と戦後の建築態様が大きく変わっている。そして台風が強力。
湿度が高い点は、木造住宅にとっては不利な気候であると思われる。
戦後アメリカ人が持ち込んだブロック住宅が急速に普及し、
現在では木造住宅の割合が少ない。
街並みを見てもほとんどが鉄筋コンクリート又はブロック造で、木造家屋は稀有。
【戦前の建物を見学】
①床を高くし、床下の通風を確保している。
②深い軒の出を確保し、家屋の周囲に日陰を生み出している。
③重みのある瓦屋根とし、耐風圧性を確保している。
屋根組は降雨や強い陽射しから守るために、軒の出を深くし、軒先を低くしていることがわかる。
上位の住人の建物は、屋根を二段にして意匠的に屋根が軽く見える工夫がなされている。
【沖縄の住宅街を散策】
旧来の木造住宅は、数件見ることが出来るがかなり少数であった。
犬走りは降雨対応として、モルタル・コンクリートで仕上げられ、排水溝が適切に設けられていた。
約40年前・・・「沖縄の気候風土に適した建築とは何か?」を追求して建てられた名護市庁舎。
大きなパーゴラや屋外屋根には、突然の降雨や直射日光から保護する役割があり、多くの市民や職員が快適に利用していた。
確かにコンクリート系の建物が、地域特性に合っていると私も思います。
しかし最近コンクリートの値段が高騰したことと、
住宅会社の台頭もあり木造が少しづつ増えてきている。しかし木造が沖縄地域の気候風土に適しているのか?疑問に思っている住民が多いと思われる状況。
・基礎を高くし、床下の通風を確保。・軒の出をしっかり取り、日陰を生む造り。・気密性能の確保。等が考えられるが、今後研究し、需要があれば実施していきたいと思う。