吉田一級建築士ブログ
  • 2020年11月30日
  • 建築

屋根断熱の実際

2階の天井を屋根の傾斜に合わせたり、

ロフト空間を設けるような場合の多くは「屋根断熱」となります。

最近流行りの「軒の出ゼロの住宅」は、

随分すっきり仕上がっている印象がある建物も見受けられますが

「通気」を確保しているのかどうか疑問です。

住宅金融支援機構の仕様書抜粋

・屋根断熱における「通気の確保」についての記述があります。

屋根断熱の実際

断熱層の外側に防湿層を設けた上に通気層を確保。

・通気は垂木方向のみならず横方向からの通気も確保している。

本建物は軒の出ゼロの建物であるが、

大工さんとの協議工夫の上、桁行方向はもちろん妻側からの通気の確保に成功している。

施工に先立ち製作した原寸模型。

屋根面の通気が確保されていない建物は

結露による染みが起きる可能性が生じ、屋根面の雪が室内の熱で溶けやすくなり、すが漏れによる雨漏りの危険性が増大します。

すでに軒の出ゼロの斜め天井の住宅にお住まいの方は

今一度、屋根面の通気について点検してみてはいかがでしょうか。

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