吉田一級建築士ブログ
  • 2021年7月10日
  • 建築

大工さん・電気屋さん・水道屋さんでも出来ないことは一級建築士がやる

ネオレスト便器の設置

「コンセントを見せたくない」というのがお施主様のご要望。

便器後方の格納部分にて床下から配線を廻してコンセントを接続しようという算段で、

大工さん・電気屋さん・水道屋さんを集めて現場で協議しました。

・床仕上げがタイルなので、穴を開けると割れる可能性が高い。

・給排水配管を縫うように穴を開けることは困難。

・・・などの理由で、

大工さん・電気屋さん・水道屋さん共に、

「これは出来ない」

(えーっ💦)

ということで、私が行うことにいたしました。

10cmあるかないかくらいのスペース、

覗くのがやっとで上から工具など入る余地はありません。

穴開け作業で便器や給水配管を傷つけるわけにも行きません。

更に床はタイル、下手をするとパリンと割れてしまいます。

目地を狙うしか・・

しかし床下からでは目地は見えない・・

とても狭いです(>_<)

無事に穴は開きましたが、

振動掛けないとタイルを貫けなかったので、

タイルが割れていないか心配・・

見事目地部分を貫通!!

床下からの穴あけとは思えない正確な穿孔。

職人さんでも出来ないことを成し遂げるのが、真の一級建築士。

作業するとすぐに汚れます。

(なのでいつも作業しやすい服装にしています)

・・建築は「総合力」だと思います。

設計上手でも、施工が出来なければ絵に描いた餅。

施工できても、設計できなければ、偏った建物になる。

バランスが大切です。

・・出来もしないことを「出来る」と言って職人さんに押し付けても良い結果にはなりません。

お施主様に対して出来るといったことは、専門職の方が出来なかったとしても、自分がやる。

そこまで責任と熱意と愛情を持って、

初めて本当に良い家づくりができると私は考えています。

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